あおきDIARY

きもの青木からお伝えしたいこと、
新しく届いた着物や帯のお知らせ、
ときどき急ぎのご連絡

2022年1月

銀座店

春の季をのせた着物や帯

新年が始まりアッという間に大寒が過ぎ、一月も終わろうとしています。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
確かに肌で感じる寒さは厳しいのですが、日差しの明るさに少しずつ春を感じます。神社に行くと「福豆」が置いてあり、節分そして「立春」がすぐそこ。
近所で春を探すと、蕗のとうを見つけたり、陽当たりのよい場所では梅も咲き始めております。

そして銀座のお店では早くも啓翁桜が満開、商品にも春を感じるお品が増えてきました。

まだ手持ちが少ないうちはつい、いろいろな季節に使えるものを選んでしまいます。 だからこそ、限られた一時のための贅沢な着物や帯を手に取るたびに、なんて幸せな思いをのせたお品なんでしょう、と思います。

茶道の先生が、お稽古で季節毎のお道具を細やかにご用意くださり、出番の度に私たちも、「もうこの季節が巡ってくるのね…」と嬉しく拝見しておりました。

私にもいつか、折々ならではの着物や帯を心弾ませながら箪笥から取り出す日が訪れますようにと いろいろ妄想しつつ、お店の棚から集めてみました。

・梅、椿、蕨、水仙、山吹、土筆、、、春の草花が咲き誇っています。

帯(左から):K-4657K-4748K-6694

帯(左から):K-8032K-8036帯3701

・「春草の詩(うた)」、こんな銘のついた素敵な色合いのお着物もございます

着物:着物3280、帯:K-8031、帯揚げ:R-500、帯締め:店頭限定商品

早速、春の野の蕨が描かれた優しい色彩の縮緬地の染め名古屋帯をあわせてみました。
このような品々が自分の箪笥にいてくれたら、と考えるだけでもワクワクしてしまいます。 厳しい寒さの中でも、お召しのかたの周りだけは春の陽射しに包まれていそうですね。

感染者の急増で心配な状況ではありますが、銀座店では感染予防にしっかりと目を配りながらお客様のお越しをお待ちいたしております。
皆さま、春を探しに是非お越しくださいませ。

銀座店スタッフ 田山

※ブログ内でご紹介させていただきました商品は一点ものが多いため、すでに販売済の場合もございますのでその旨ご了承くださいませ。

セレクション情報

HPあおきセレクション更新のお知らせ (1/28)

過去最多の数字が更新されてゆく毎日に不安は尽きませんが、来週はもう立春。

梅の花も咲き始め、まだ固い蕾ながらご近所のミモザも枝先にほんのりとした黄色を浮かべています。

少しずつ日も長くなってきて、春の足音に耳を澄ませるこの頃です。

 

 

【着物3379】総刺繍 訪問着 淡い紅藤色 光琳水 (余り布付)

【帯4172】西陣 紋屋井関製 袋帯 黒色「有職立涌桐竹鳳凰文」

 

【着物3377】郡上紬 藍色 破れ格子 (高島屋扱い)

【帯4176】読谷山花織 名古屋帯 (反端 証紙付)

 

【着物3375】浅野榮一作 繍一ッ紋 江戸小紋 万筋 (落款入 反端付 竺仙扱い)

【帯4168】塩瀬地染名古屋帯 練色 雲取りに几帳の図

 

次回は来週2月4日 (金) に更新予定です。

年末年始のお休み明け頃から、事務所スタッフの間でセーターやベスト、ヘアバンドなど色々な編み物製品が続々と仕上がってきています。コロナでおうち時間が増えたり、寒いから防寒グッズが欲しいね、だったり動機は様々ですが、先日は偶々三人が自作セーター着用。ということで第一回作品展の記念撮影でした。始めると止まらない編み物時間、春までにまたどんなものが出来上がってくるのか、見せてもらうのがとても楽しみです。

大判のストールなども和洋両方に使えますが、考えてみれば和装の羽織ものは基本直線。そういえば大昔におばあちゃん世代がモチーフ編みなどでちゃんちゃんこ的なものを作っていたような記憶が…

と〜ってもカジュアル路線ですが、素敵な糸を使えば何かできるかも?と妄想が広がります。次の冬までに実現させてみたいものです。

感染者激増に加えての厳しい寒さ、
皆さま、くれぐれも体調管理にお気をつけてお過ごしくださいませ。

明日のオンラインショップ公開に先駆けて、あおきセレクション新着の品々を、本日11時より店頭にてご覧いただけますのでご紹介いたします。

衣桁にディスプレイされている着物は、
千總製 訪問着 革色 料紙文 でございます。
続いて左奥から、
洒落袋帯 紫黒色 経絣縞に吉野織 横段
吉田美保子作 名古屋帯「カラフルボックス」
読谷山花織 名古屋帯
西陣おおば製 真綿紬地 袋帯 墨納戸色「富貴文」
でございます。

浅野榮一作 繍一ッ紋 江戸小紋 万筋

塩瀬地染名古屋帯 練色 雲取りに几帳の図

総刺繍 訪問着 淡い紅藤色 光琳水

熊谷好博子作 袋帯 白色 花筏文

郡上紬 藍色 破れ格子

久呂田明功作 縮緬地 訪問着 黒茶色 花唐草文

洒落袋帯 紫黒色 経絣縞に吉野織 横段

今回は、着物6点、帯9点、計15点をご紹介いたします。

銀座店は本日18時まで営業しております。感染症対策に万全を期しておりますので、お近くに御用の際はどうぞお立ち寄りくださいませ。

年明けて早くも下旬となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
1月は初詣や成人式、観劇や初釜などで晴れ着を着られた方も多かったと思います。

近年はフォーマルな装いの場も減ってしまっておりますので、この機会にとっておきの一揃えを楽しみたいところですね。
引き続き寒さは続くようですので、次いではほっこり紬の出番になりそうです。

銀座店にも結城や置賜、郡上など上質でお洒落な紬のお着物が続々入荷しております。

紬もやはり帯次第でバラエティに富んだ着こなしができますので、 帯をいろいろ変えてお楽しみ頂ければと思います。

以下、淡色の紅花紬と濃色の結城紬にそれぞれ雰囲気の違う帯を合わせてみました。

着物:紅花紬 白梅鼠色(A-3512

帯(左から):渡文製袋帯(帯4151)、組織り洒落袋(L-4945)、紬地洒落袋帯(L-5304

着物:結城紬 墨色無地(A-3519

帯(左から):小篠弘子作洒落袋 五弁椿(L-5937)、南風原花織名古屋帯(帯4114)、鎌倉芳太郎作 型絵染名古屋帯(帯4043

そしてこの年初めの時期、私には必ず思い出される事があります。

「日日是好日」で知られる禅師、雲門文偃の言葉『関』です。

『関』は玄関の関、関門の関で、いわゆる入り口の事ですが、この言葉が発された際のエピソードが興味深いのです。

唐の時代、90日間の厳しい修行期間が終わろうとする時に、翠巖老師が自分の説法がどうだったかを修行僧たちに尋ねます。

「あまり親切に分かり易く説くと、仏罰が当たって眉や髭が抜けるというが、私の状態はどうだ?」と。

弟子たちは「まだ生えている」とか「盗人はよそ見をしている」などと答えるなか、 雲門が『関』と答えたのだそうです。

この問いに対し、全く理解し難い、謎のような答えですが、 雲門がなぜそう言ったのか、彼の心境、その真意はどういう事なのかと、 のちに「雲門の関」として公案(禅僧が修行する課題)になったといいます。

そして、その難題を修行して3年ののち、大燈国師が悟りを開いた時の詩の一節が

お軸の言葉です。

軸『関 南北東西活路通 かん なんぼくとうざいかつろつうず』

一回透得雲関了
南北東西活路通
夕処朝遊没賓主
脚頭脚底起清風

(ひとたび雲門の関を通過してしまえば、南北東西どこへでも行ける。
 そこには朝や夕や主客の隔てもなく、迷いや悟りの区別もない。
 頭頂から足底までも清風が吹き抜けるような澄み切った世界である。)

つまり、関とは生きていく過程で必ず突き当たり、乗り越えなければならない障害であり、 それに勇猛果敢に取り組んでいく心持ちが必要である、と。

仏門でも同じ、簡単に悟りの境地に導くのは困難、ましてや容易く到達もできない、そこには常に超えなければならない関所があるのだという事を雲門は示していたのではないでしょうか。

私の茶道の恩師がこの言葉を好まれ、炉開きや初釜の際によくこの軸を掛けていらした姿を思い出します。

そして機があらたまる度に、『関』の心を以って初心に帰れよと、さらなる道へと精進せよとという お言葉を発せられておられました。

毎年、心に刻む言葉です。

現在も私たちは世界的に困難に突き当たっている状態ですが、 『関』の心を以て対峙していかねばならないと痛感するこの頃です。

春に向けてまた新商品が続々入荷して参ります。
今年も青木をよろしくお願い致します。

銀座店スタッフ 松浦

珍しく紅白の木瓜の花が咲きました

※ブログ内でご紹介させていただきました商品は一点ものが多いため、すでに販売済の場合もございますのでその旨ご了承くださいませ。

セレクション情報

HPあおきセレクション更新のお知らせ (1/21)

あっという間に第6波に飲み込まれた感の昨今です。かろうじてこれまでは感染したというお話を間近で聞くことはありませんでしたが、今回は子どもたちの間でも急増しているとのこと。誰もがいつどこで罹ってしまってもおかしくない状況ですから、ただただ重症化しないようにと祈るしかありませんね。

 

【着物3371】小紋 羊羹色 繭型や松皮菱散らし (余り布 畳紙付)                                        

【帯4167】塩瀬地染名古屋帯 江戸茶色 桃に犬筥の図

 

【着物3373】人間国宝 小宮康孝作 染一ッ紋 江戸小紋 (落款入)  

【着物3367】久保田一竹工房製 道中着 辻が花文 (落款入)            

                     

【着物3369】本場結城紬 錫色濃淡暈かしに雪輪重ね 

【帯4161】日本工芸会正会員 知念貞男作 本紅型 名古屋帯 (落款入 竺仙扱い) 

 

次回は来週1月28日 (金) に更新予定です。

 

先日、あるお客さまから、それはそれは美しいお嬢さまの振袖のお写真をお送り頂きました。以前お手持ちのお着物に合わせる帯をお探しとのご相談をお受けしました際、少々お時間を頂きながらも快くお待ちくださいまして、おかげさまでお好みに合う最適なお品をお届けすることができました。そのような経緯の帯を合わせてお召し頂いた一揃えですから、喜ばしさもひとしおです。

とても上品でクラシックな趣きのお振袖はお色目も優しく、清楚なお嬢さまに実に良くお似合いで、まさに花が咲いたような晴れやかさ…ささやかながらお支度のお手伝いができましたこと、私たちも心からうれしくて、仕事のモチベーションもぐんと上がってしまいました。

銀座店舗にも、お選びくださいました着物や帯を綺麗にお召しになってご来店くださる方がたくさんいらっしゃいます。スタッフにとりましても、ご紹介した品々をお客さまが気に入ってくださっている、愛用いただいていると伺うことは何よりの励みとなります。

これからも皆さまの素敵な着物姿、楽しみにいたしております!

 

厳しい寒さに加えて、油断ならぬ日々が続きます。

皆さま、どうぞ暖かくなさって、くれぐれもご自愛くださいませ。

 

明日のオンラインショップ公開に先駆けて、あおきセレクション新着の品々を、本日11時より店頭にてご覧いただけますのでご紹介いたします。

衣桁にディスプレイされている着物は、
訪問着 黒鳶色 海賦文 (銀座きしや扱い) でございます。
続いて左奥から、
紬地 型絵染名古屋帯 伽羅色×山葵色 横段に花蝶文
日本工芸会正会員 岩井香楠子作 縮緬地 型絵染 名古屋帯
塩瀬地染名古屋帯 江戸茶色 桃に犬筥の図
西陣 山口美術織物製 袋帯 銘「有職双鳥菊花文」
でございます。

小紋 羊羹色 繭型や松皮菱散らし

塩瀬地染名古屋帯 江戸茶色 桃に犬筥の図

久保田一竹工房作 染袋帯 辻が花文

本場結城紬 錫色濃淡暈かしに雪輪重ね

田中勲作 本加賀友禅 訪問着 銘「梅が香」

人間国宝 小宮康孝作 染一ッ紋 江戸小紋

原田麻那作 洒落袋帯 松葉色 メガネ織 横段

今回は、着物7点、帯7点、羽織もの1点、計15点をご紹介いたします。

銀座店は本日18時まで営業しております。感染症対策に万全を期しておりますので、お近くに御用の際はどうぞお立ち寄りくださいませ。