セレクション情報
HPあおきセレクション更新のお知らせ (6/10)
東京は少し早めの梅雨入り。しばらくはどんよりとした空とお付き合いしていかねばなりませんね。田や畑や森が充分に潤ったらば、ささっと夏が来てくれますようにと祈りつつ、あとひと月ほどはじっと我慢です。
【着物3498】絽 繍一ッ紋 付下げ 絹鼠色 桔梗の図 (畳紙付)
【帯4331】紗刺し 夏袋帯 黒色 七宝繋ぎに菊花文
【着物3497】薄もの 羽織 灰梅色 刺繍 可憐な草花
【着物3502】本場夏大島紬 亜麻色 十に田の字 幾何絣 (反端 証紙付)
【帯4335】しな布 八寸名古屋帯 藍格子
【着物3500】松原輿七作 玉藍染 古代小紋 紋紗 よろけ縞に千鳥の図 (反端付)
【帯4339】八重山上布 九寸名古屋帯
次回は来週6月17日 (金) に更新予定です。
着るものが単衣や夏ものになると、俄然山葡萄や胡桃の籠に気持ちが向かいます。一年中使える素材ではありますが、軽やかな籠はやはりこれからの季節が一番しっくりきますし、基本水に強いこともあって雨の日も気兼ねなく持つことができるのも嬉しいですね。
ここ数年愛用しているのはシナ素材で出来たもので、籠というよりは袋物。上質なシナの糸はもちろんあの「しな布」になりますが、帯には出来ない糸を縄にして、あんぎん編みという縄文の頃からの技法で作られています。丈夫なことこの上なく、丈夫過ぎて着ているものが柔らかい素材ですと擦れが怖いほど。野生味溢れるなかなかのツワモノです。山葡萄なども同様ですが、こういった自然布や原始布系のものは良く言われるように、100年の使用にも耐えうるのでしょうね。何年か前から使っている山葡萄もまだまだ若い感がありますし、年月とともにどんなふうに枯れていくのか、いろいろなものが楽しみです。以前、50年程使った籠を職人さんから見せて頂いて、黒光りするその美しさに憧れましたが、こればかりはあまりにも長期スパンでこちらの寿命がどうにも難しい…娘にあとを任せて二代かけて育てれば、少しはあの色に近づけるのかもしれません。
梅雨入りした途端にすとんと下がった気温、全く油断なりませんね。
皆さま、どうぞしっかりと体調管理なさって、お元気でお過ごしくださいませ。