あおきDIARY

きもの青木からお伝えしたいこと、
新しく届いた着物や帯のお知らせ、
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銀座店

小物づかいでワンランク上の着こなしに♪

関東では例年よりもかなり早く梅雨明けの知らせがありましたね。
梅雨時の雨粒に濡れた紫陽花が好きなのですが、かんかん照りのなか元気に咲いている紫陽花を見るとなんとも言えない気持ちになってしまいます。

梅雨が明けたのは嬉しいことですが、急な猛暑で暑さにめっぽう弱い私はすでに夏バテぎみです。先日うっかり日傘なしで外出してしまい、帽子は被っていたのですが炎天下を20分ほど歩いただけでかなりぐったり… まだ暑さに身体が慣れていないので、日傘やこまめな水分補給で熱中症対策する必要性を身にしみて感じました。

銀座にもギラギラした日差しが降り注いでいますが、猛暑のなか連日多くのお客様が夏の一枚を求めてお立ち寄りくださっています。

銀座店のお花もすっかり夏仕様です

夏の着こなしのアクセントとしておすすめしたいのは、ハッとするような色づかいの帯締め。

なかでも道明さんの帯締めは、配色の美しさと締めやすさで絶大な人気を誇っています。

今日は着物好きなら誰もが憧れる道明さんの帯締めについて、少し掘り下げてみようと思います!

江戸時代に創業した道明さんは手染め、手組みの手仕事にこだわった組紐づくりで知られる老舗です。

組紐とは日本伝統の工芸品であり、その歴史は奈良時代に遡ります。
古くは男女の礼服や武具の一部、茶道具などに用いられていました。
一時衰退したものの、江戸時代に入り武士の刀剣や武具に再び盛んに用いられるように。

しかし明治の刀廃令以降は武士からの需要がなくなってしまい、代わりに和装の帯締めとして広く普及するようになったのだそうです。

廃業した武士たちが内職として組紐づくりに取り組み、その技術が受け継がれたと言われております。道明さんも越後の高田藩の藩士が武士をやめて町人となり、店を開いたのがはじまりだとされています。

道明さんの手組みの帯締めには、機械生産では出すことができない伸縮性と風合いがあります。熟練の職人さんによる手仕事から生み出される手組みの組紐には、職人さんそれぞれの個性があり、ふたつと同じ組紐は存在しません。

また色糸は職人さんが一色一色染めたものが使われます。いかに美しく的確に、深みを持った色の表現ができるかが良い組紐作りには重要なのです。

知れば知るほどに組紐・道明の世界は奥深く、また歴史とも深く関わっているのですね。

背景を知ることで一本の帯締めにもぐっと愛着が深まりそうです。

銀座店では7月13日(水)~7月31日(日)まで、『銀座店限定フェア』として道明さんの帯締めや羽織紐を100点以上の品揃えでご紹介いたします。

普段着にお使い頂けるものから礼装向けまで、たくさんのお品をご用意しています!

歴史ある道明さんの帯締めを、ぜひ実際にお手に取ってご覧くださいませ。
涼しい店内で皆様のお越しをお待ちしております。

暑い夏はこれからが本番、皆様くれぐれも熱中症には気をつけてお過ごし下さい!

銀座店スタッフ 勝田