銀座店
着回しNo.1の色無地を探して
一雨ごとに季節は深まると言いますが、このところの激しい寒暖差には随分と振り回されてしまいますね。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
秋は気候が良くイベント事も多いことから、一年の中でこの時期が一番好きという方も多いのではないでしょうか?
私も今まさに愉しんでいることの一つが、秋の味覚とともに味わう「ひやおろし」です。
ご存知の方も多いかと思いますが…「ひやおろし」とは、春先に絞ったお酒を夏の間熟成させて秋に出荷する日本酒のことで、旨味のあるまろやかな味わいが魅力的なのです。
日本酒もお着物と似ていて、夏の余韻を残す初秋には冷酒や常温で、紅葉が色づき始めたら約35度くらいに温めた人肌燗、木枯らしが吹く晩秋にはぬる燗や熱燗がおすすめなど、飲み方も様々で味わいが変化するところが面白いですよね。
着物の世界では、いよいよ袷シーズンの始まりということで、銀座店には連日のようにたくさんのお客様が足を運んでくださっています。ありがとうございます!
その中でもお探しの方が多いのが「色無地」ですね。
お稽古やお茶席はもちろんのこと、少し改まったお出掛けやお呼ばれ、お祝いごとなど、着回しの良さでは群を抜く一枚です。
色無地といっても、紋、地紋、お色目、ご用途によって幅広い選択肢があり、一言では説明しきれない奥深さがありますので、詳しくは過去の特集記事「礼を尽くした装いで 色無地・江戸小紋」をご参照くださいませ。
今回は、銀座店に店頭限定で入荷いたしました色無地をご紹介させていただきます。
*織りの地紋が美しい華やかな色無地
地紋が美しい色無地は古典意匠との相性も抜群ですね。初心者の方は織りの名古屋帯を一本お持ちいただくとお茶席にも使えて便利です。一方、シックなお色目に大ぶりの華文を配した袋帯を合わせると、全く違った印象になりますね。お祝いやパーティーなど、華やかなシーンにもぴったりです。
左:着物(P1-125 店頭限定)帯(K-8434)帯締め(S-409)
右:着物(P1-125 店頭限定)帯(L-5555)帯締め(S-506)
*お稽古やお茶席、改まったお席にも重宝する一ッ紋付の色無地
一番ご要望が多いのが、お稽古やお茶席、少し改まったお出かけやお呼ばれにも使える色無地です。この場合はやはり一ッ紋が入っていると安心ですね。繍い紋ですと目立ち過ぎず、吉祥文や名物裂文の袋帯を合わせると格高コーディネートが完成するので万能です。
左:着物(P1-129 店頭限定)帯(K-8051)帯締め(S-406)
右:着物(P1-129 店頭限定)帯(L-6260)帯締め(S-504)
*華やかなパーティーまで受け止めてくれる一ッ紋付の色無地
普段は気軽に小紋やおしゃれに紬を楽しんでいる方にも、違った魅力としてオススメの色無地。お手持ちのレパートリーを増やしていただくとしたら、やはり一ッ紋付の色無地は汎用性が高いですね。改まった場面から華やかなパーティーまで、自分らしいコーディネートが楽しめる一枚になると思います。
左:着物(P1-124 店頭限定)帯(L-5612)帯締め(S-412)
右:着物(P1-124 店頭限定)帯(L-6312)帯締め(G-1971)
よく「一枚買うなら色無地」と言われますが、私も初心者の頃はなぜ色無地なのか???
紋のことを考えると、むしろ一番理解するのが難しい着物だと感じていました。 もし同じことを感じている方がいらっしゃるとしたら…いったん難しいことは置いといて、まずはお顔写りのよい、自分に似合う紋なしの色無地から始めてみてはいかがでしょうか!
初めはお稽古着として使用しつつ、帯の背景として季節の染め帯や織りの名古屋帯で気軽に楽しんだ後、繍いの一ッ紋を入れてみるといいかもしれません。
紋を一つ入れることで、さらに幅広く使えて、何とも万能で困ったときに頼りになる着物であるかを実感できると思います。
ここまでくると、今度は逆に紋の入れ方で楽しむ世界が広がりますので、乞うご期待ですね。
今月は、きもの青木の周年祭ということで、毎週大人気の『あおきセレクション』がさらにパワーアップしながら登場していきますので、お見逃しなく!皆さまに素敵なご縁がございますよう願っております。運命の“お嫁さん”を迎え入れてくださいね。
スタッフ一同、皆さまにお会いできるのを楽しみにしております。
銀座店スタッフ 安藤
暖簾も秋バージョンへと衣替えいたしました