銀座店
改めて知る、本場大島紬の素晴らしさ
少しでも短く!と願いたい梅雨シーズンですが、いよいよ関東も突入してしまいましたね。ジメジメとして憂鬱な季節と、ついイヤなことばかりに目を向けてしまいがちですが、そもそもは梅の実が色づき熟す頃の雨、という意味合いです。語源を識れば、やはり日本語の表現はなんとも美しいものと芳しい気分になってまいります。梅酒を漬け込むのも、この季節のお楽しみの一つですね。
皆様は、どの様にお過ごしですか?
先日ご縁があって、奄美大島の大島紬の里を訪ねる機会に恵まれました。
紅型でお馴染みの月桃も庭先や道端にたくさん咲いていました
もとより大島紬が大好きな私ですが、更に大島紬の魅力にはまってしまいましたので、少しでもその魅力をお伝え出来ればと思います。
西郷隆盛さんが島流しにあったとされる奄美大島、当時からこの地で献上品として生産されてきた歴史ある織物が、大島紬です。
現在も多くの織元さんが、伝統的な手法に革新的な発想を取り入れながら、多くの製品を精力的に作り続けていらっしゃいます。
泥染の工房さんでは、植え込みもテーチ木(車輪梅)でした
写真左:テーチ木(車輪梅) 右:採取されたテーチ木(老木でないと良い色が出ないそうです。)
今回の旅では、伝統的な泥染めを学習し、泥染体験もさせていただきました。
真っ白な生糸を、熟成したテーチ木の液に丁寧に石灰を使いながら何度も繰り返し染め込みます。
我々もこの工程をスカーフで体験したのち、泥田に連れて行っていただき、膝上長靴にゴムエプロンで粘土質の漆黒の泥にスカーフを沈めました。
赤みを帯びたテーチ木のお色があの見慣れた独特の黒褐色のお色に変化しました。 実際の自分の手の中の布地が変化する様は、まさに百聞は一見にしかず。これが車輪梅のタンニン酸と泥の鉄分の化学反応の成せる技なのですね!
その昔、没収されないように泥田の中に織物を沈めて隠したことが、泥染の始まりだった、という言い伝えを思い出しました。
奄美大島といえば、お馴染みのハブやソテツなど、自然をモチーフにした伝統の龍郷柄や、サンバラという竹ざるをモチーフにした秋名バラが有名ですね。
龍郷柄
秋名バラ
大人気の本場夏白大島も、進化した伝統柄など素敵な織物が、丁寧に丁寧に織り上げられていました。 本場の大島紬に魅せられて、移住なさって来られた方も多いそうです。
こちらは検査場。厳しい検査を通り、最終的に検査証を貼り、証紙を悪用されないようパンチング。この厳しい検査体制を目の当たりにして、銀座店で毎日のように見ている証紙に改めて感動いたしました。
こちらは本場奄美大島紬の証紙でお馴染みの地球印立体バージョンです
只今 きもの青木銀座店では、本場奄美大島紬をはじめ、鹿児島、都城の素敵なお品が入荷しております。
夏大島:A-3793、帯:店頭限定品、帯締め:店頭限定品
日本の三大紬の一つ大島紬。南国で守り継がれる手仕事に思いを馳せながら、 先ずはしゃり感のある夏大島で、夏着物の醍醐味を味わってくださいませ。
その他、浴衣をはじめ、多くの涼やかなお品をさまざま取り揃えてございます。梅雨の合間に、是非おでかけくださいませ。
スタッフ一同、皆様のご来店を楽しみにお待ちしております。
銀座店 橋本
『きもの青木銀座店』
TEL03-3564-7171
営業時間 11:00~18:00
定休日:月・火曜日
ご来店の際には是非ご予約をおすすめいたします。ホームページから、またはお電話でも承っております。
皆様のご来店を、スタッフ一同心よりお待ちしております。