あおきDIARY

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セレクション情報

あおきセレクション更新のお知らせ (11/24)

来週はもう師走。一年が駆け抜けてゆくあまりの速さに、改めて驚いてしまいますね。

今年もまた慌ただしい季節が近づいてきています。

 

【着物4004】人間国宝 森口華弘作 訪問着(落款入)                                          

【帯4947】西陣 龍村美術織物製 たつむら 袋帯「花喰遊翔文」     

                                 

【着物4006】久呂田明功作 縮緬地 染一ッ紋 訪問着 松に竹の図(落款入)       

【帯4943】西陣 山口美術織物製 袋帯(栞、余り布付) 

            

【着物4002】縮緬地 訪問着 涅色 垣に折々の花図                                

【帯4951】袋帯 桑染色 有職丸紋(畳紙付)

 

次回は12月 1日 (金) に更新予定です。

急に冷たい空気が流れ込んできて、そろそろ冬の到来を感じるこの頃です。さらっとした大島の軽やかさがうれしかったほんの少し前とはすっかり気分も変わって、今は同じ軽さでもふっくらふんわりとした真綿紬の優しい風合いに頼りたくなってきました。そろそろ結城や郡上の出番ですね。
紛れもなく紬織物の最高峰である本場結城紬は、経糸緯糸ともに真綿から時間をかけて手でつむぎ出した繊細な糸を、糊の力を借りて機にかけて織り上げられるもの。反物の状態ではパリッとした張りがありますが、産地で糊抜きをされて戻ってきた状態の柔らかな表情は全く別物です。何回も洗い張りをすることで糊を抜いてゆく方もいらっしゃいますし、お好みもありますが、私はかなりしっかりめに糊を抜いてもらいましたので、その違いもくっきり。戻ってきて最初に手にした時の、布そのものが輝いているような、無垢な美しさが忘れられません。経緯の糸は少しずつ絡まり合い、段々と真綿に戻ってゆくと言われますが、確かに真綿に包まれているような温かな安らぎが本結城の魅力ですね。
今回も清澄なグレイの無地が入荷しております。また産地は石川県ですが、作り手の強い拘りによって本結城にとても近い上質な糸を用いて丁寧に手織られた、着心地良い士乎路紬もご紹介しております。寒さに向かうこれからの季節、身体を暖かく護ってくれる心強い真綿系の紬たちを、ぜひご覧くださいませ。

来週は気温もガクンと下がってくるようです。
皆さま、どうぞくれぐれも体調管理にお気をつけくださいませ。