久留米絣の重要無形文化財技術保持者であり、また日本工芸会正会員として活躍なさる、松枝哲哉さんの作品です。詩情豊かな絵絣で久留米絣の新たな世界を開いた人間国宝・松枝玉記さんを祖父として幼い頃からこの方の薫陶を受けてきた哲哉さんは、ひたすら藍を愛し、藍と共に生きた玉記さんの心と技をしかと受け継ぎつつ、更なる高みを目指しておいでです。こちらは銘「杉木立」、1994年の作品で第41回日本伝統工芸展に出品されています。淡藍・中藍から黒に近い藍まで、様々な藍の色を自在に操るこの方ならではの豊かな表現力、そして卓越した意匠力によって、凛々しい杉木立の風景が流れるような優しいモチーフとして織り出されたお品。しなやかな上質の木綿に載せられた藍と白の清々しいコントラストは木綿絣ならではのもの。筑後の美しい自然を題材として、現代に生きる久留米絣を創り続ける松枝さんの力強く、そして温かな一枚です。どうぞこの機会にお手に取ってご覧下さいませ。

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