かつて隆盛を極めた米沢の紅花染め、戦後一旦は途絶えたその染めを大変な苦労の末に蘇らせたことで知られる、米沢の新田秀次さんの作品です。米沢の新田工房といえば、明るいピンクや黄色を中心とした優しい彩りの紅花紬を思い浮かべますが、こちらは少し趣きの異なる一枚。「白鷺」との銘の通り、ほんのりと色を含んだオフホワイトの合間を様々なグリーンの糸が横切って行く清々しい景色からは、緑豊かな田に降り立つ白鷺の姿がふっと浮かんでくるようです。上質な真綿糸によるふっくらとした風合いや光沢とともに、草木染の澄んだお色が輝く爽やかな紬。この秋の装いにいかがでしょうか。

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