澄んだ灰青色の地に藍の亀甲絣を敷き詰めた本場結城紬です。男物として作られた反物から仕立てたものですが、爽やかな色遣いがとても清々しく、女性にとっても実に魅力的な着物ですね。産地としての生産量が激減した現在では、飛び柄や無地などが主流となっており、ベタと呼ばれるこちらのような総柄の亀甲絣はとりわけ手がかかるため、殆ど作られなくなったと聞いております。程よい大きさの80亀甲ですので絣がくっきりと立っており、無地感覚でありながらも独特の揺らぎが趣深いお品、帯合わせも自在にお楽しみ頂けますね。国の重要無形文化財に指定される昔ながらの技法を守り、大変な手間と時間をかけて制作される本場結城紬ならではの風合いの素晴らしさは、やはりお召しになってこそ実感頂けるもの。ぜひこの機会にお試し頂きたいと思います。