深い藍地に細かな絣が敷き詰められた薩摩絣の着物です。点のように精緻な経緯絣の地抜きで麻の葉文が表現されたお品、控えめで静かな表情ながら、すっと肩にかけてみれば、得も言われぬ優しい着心地や木綿とは思えぬ滑らかな独特の手触りに、この織物の価値を実感頂けることと思います。究極の木綿織物として名高い薩摩絣は、ごく細い番手のエジプト木綿糸を用いて手機で丹念に織り上げられます。人の手や時間を贅沢に費やす布は段々と生産が減ってきている昨今、薩摩絣でもこちらのような微細な絣のお品は少なくなってまいりました。力ある帯もしっかりと受け止めてくれる風格を備えた手織り本藍の綿薩摩、ぜひこの機会にご覧下さいませ。