鳩羽色と紫黒色が近いでしょうか、落ち着いた淡紫とこっくりと深い濃紫を大雪輪風の暈かしにのせて片身替わりのように大きく別け、唐獅子に牡丹の花を精緻な手刺繍で配した訪問着です。大胆な構図、彩りの美しさ、そして見事な刺繍が贅沢な存在感を放っていますね。こちらは中国の蘇州刺繍の中国工芸美術大師の称号を持つ、蒋雪英さんの作。繊細な繍いで知られる蘇州刺繍の世界でも第一人者とされる方ならではの高度な技術によって、生き生きとした獅子の姿や優雅な牡丹花がくっきりと浮かび上がっています。華やかなお席でも一際目を惹く個性的なお品、新年のお出かけやお呼ばれにいかがでしょうか。