淡い亜麻色が近いでしょうか、ナチュラルな薄いベージュ地に細かな絣で花唐草や縞が織り出された越後上布です。こちらは古代越後上布と呼ばれるお品で、製織は重要無形文化財技術保存会員の中島清志さん。経糸と絣糸には極細の120番手の紡績糸、緯糸には稀少な手績みの苧麻糸が用いられています。ひんやりとした手触りや、ふんわりと風を通す素晴らしい着心地は、糸質に拘って丁寧に制作されたお品ならではのものですね。上布の装いは日本の夏の象徴です。盛夏の陽差しも味方に付けて、涼感あふれる装いをお楽しみ下さいませ。