網代の地紋が微かに浮かぶ絹地に、精緻なバティックの文様が描かれた個性的な着物です。ジャワバティックはインドネシアの伝統的な染色品で基本的には木綿に染められており、名古屋帯などに仕立ててカジュアルに楽しんでおいでの方も多いかと思います。こちらは日本からの別注で着物の白生地に染めたと思われる稀少な一点、チャンチンという道具を用いる繊細な手作業で、精緻なモチーフが丹念に表現されています。黒に近い色から淡いベージュまで、多彩な茶系の色が駆使された景色は独特の力強さと品格を備えており、エキゾティシズム際立つ印象的な装いをお楽しみ頂けることと思います。