西陣指折りの名門機屋・川島織物さんの本袋帯です。こちらは胡桃色が近いでしょうか、極細く金を通した赤みの茶地に鍔型の窓を取り、松竹梅を配したお品。明治18年二代川島甚兵衛さんが自作に名付けた本極織(本物を極めた織物)に因む、川島織物さんの最高級品「本極錦」です。本金を存分に用い繊細に精緻に織り上げた景色は、一見その贅沢な背景を感じさせないほどに静かなものですが、帯として人が身につけたとき、光の加減で煌めきゆったりと表れるただならぬ迫力に、川島さんの技術の粋が尽くされた帯の本質を実感いただけることと思います。重厚な存在感を備えながらも、その風合いや締め心地は驚く程に軽くしなやかです。まさに逸品の名に相応しい稀少な一点、紋付き色無地から留袖などの装いにいかがでしょうか。

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