利休茶色が近いでしょうか、やや緑みを含んだ薄茶系の地に染めや刺繍で花鳥が表現された夏袋帯です。透け感と共に細やかな草花の地紋が織り込まれた地に、仄かな滲みが夾纈を思わせる愛らしい小花文、重ねて刺繍によって松喰鳥や花々の装飾文が配されています。一見洋の印象ながら、正倉院御物などに見られるモチーフが天平の香りを強くイメージさせるお品、装いにモダンな気品を添えて引き立ててくれることと思います。芯が入っておりますので着用時には大きな透け感はございません。気温が高くなってくる4月頃から単衣時期、9月10月辺りまで、長い期間お楽しみ頂けることと思います。