今年初めに退会なさったようですが、長く国展にて心弾む作品を披露して下さった鈴木紀絵さんの夏の染め帯です。この方の作品は絞りのふんわりとした滲みや型絵染めによる楽しいモチーフ、繊細な手挿しなどを自由に用い、動植物が遊ぶのどかな世界が表現されていますね。今回のご紹介は「南国風景」と銘された名古屋帯。さらりとしたオフホワイトの絹麻地に、鬱蒼と繁る芭蕉の葉に守られて愛らしい鳥たちが遊んでいます。所々にゴーヤの実もぶら下がる、微笑ましくも豊かな南国の景色ですね。深い藍や透明感のある淡い緑、花鳥に小さく配した鮮やかな彩りが、夏の強い陽射しに朗らかに映えるお品。単衣時期から夏の織りや小紋などに合わせて、鈴木さん独特のほのぼのとした個性をお楽しみ下さいませ。

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