今年初めに退会なさったようですが、長く国展にて心弾む作品を披露して下さった鈴木紀絵さんの作品です。今回のご紹介は藤煤竹色の麻地に勢いよく広がる草木が表現された名古屋帯。この方の作品は絞りのふんわりとした滲みや型絵染めによる楽しいモチーフ、繊細な手挿しなどを自在に操り、動植物が遊ぶのどかな世界が表現されていますが、こちらもそんな一点ですね。小さな花を載せて扇のように広がる不思議なかたちの植物はハタガヤ(畑茅)でしょうか。子供の頃に原っぱで見かけた元気な草を思い出します。小さな蝶や蜂たちも遊ぶ命豊かな懐かしい景色、夏の織りや小紋などに合わせて、鈴木さん独特のほのぼのとした個性をお楽しみ下さいませ。

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