手織りに拘るがために、いち早く海外での生産体制の整備や技術者の養成に取り組み、手機ならではの質の高い帯を制作なさる西陣の名門・河村織物さんの袋帯です。こちらは「中近東彩菱紋」と銘されたお品。灰茶色が近いでしょうか、やや赤みを帯びた薄茶地に細く金を通し、イスラムの複雑な装飾文様が精緻な織りで表現されています。色数を抑えながらもエキゾティックな個性が光る、重厚な趣きの一点、改まったお席や晴れやかな日の装いをしっかりと受けとめてくれることと思います。