古くから南部地方に伝わる茜染めと紫根染めを守り続ける、盛岡の工房・草紫堂さんの名古屋帯です。上質な紬や木綿の白生地を熟練の技術を持つ市内近辺在住の女性が一つ一つ時間をかけて手で絞り、染料としてとりわけ稀少な紫草を用いて繰り返し染め上げ、更に仕上げの後に数年間寝かせる…手間と時間を惜しまず、丁寧なお仕事を積み重ねることでようやく、この特別なお色を目にすることができるのですね。こちらはやや中央がへこんだ杵のようなかたちを階段のように敷き詰めた幾何文様、深みのある落ち着いた発色の木綿地のお品です。紬や木綿、小紋などの装いに清楚な華やぎを添える紫根染めの帯、気軽な秋のお出かけにいかがでしょうか。