西陣を代表する名門機屋・龍村美術織物さんのお品の中でも、龍村錦帯の名で扱いも限られる最高峰のブランド「龍村平蔵製」の本袋帯です。こちらは銘「四天王文旗」、初代平蔵さんが復元した奈良・法隆寺夢殿に遺る7世紀の傑作・四天王獅猟紋様錦をもととした逸品です。馬上から振り向きざまに矢を射る「パルティアンショット」や連珠文と呼ばれる特色ある文様はササン朝ペルシャ伝来のモチーフ。深い黒色に美しい赤と落ち着いた緑を効かせた鮮烈な表現が、上代裂らしいエキゾティシズムを際立たせ、装いを重厚に引き締めてくれることと思います。是非この機会にお手に取ってご覧くださいませ。