きもの青木 からのお願い

お手元の着物や帯をお送りいただく前に、ご一読くださいませ。

私どもでは、お譲りいただきましたお品を直接店舗にてご紹介させていただきますので、できる限り綺麗な状態で、お気に召してくださった方にきちんと橋渡ししたいと努めております。

着物も帯も、洋服や道具などと同じく時代を超えられるものとそうでないものがございます。 例えば誂えてから三十年以上経ったお品につきましては、実際の着用には不向きとなってしまうものが多々見られます。

特に染めのお品や普段の外出に頻繁にお召しになられていたものは、
・繍い糸の弱り、色の焼け、縫い込まれた箇所の変色等が出ることが多い
・色柄が現在の着用にはやや不向きである
・サイズが小さいものが多い
等、お手入れやお直しが出来ないお品は、査定の対象といたしましては難しい場合がございます。

保管の状況にもよりますが、これまで長年拝見してまいりました経験から 上記のようなお品に対しましては、当初のお値段を考えますとご納得のゆく査定価格のご提示が難しく、心苦しくもご辞退させていただき、ご返送というかたちを取らせていただいております。

また逆に、今よりも染織に携わる方が多かったその時代のお品には、 現在では絶えてしまった技法のお品や工芸的な価値の高い作品も数多くございます。
そのような着物や帯 (*1) は、現在もお探しの方がたくさんいらっしゃいますので、お品に相応しい査定をさせていただくことが可能です。

ただ、染織にお詳しい場合を除き、そのどちらかを見極めることは なかなか難しいかと存じます。

そのため、折角私共をお選びくださって、大切な着物や帯をお預けくださる方にできるだけご負担のないよう、簡単な画像で構いませんので、予めメールにて大まかな内容をお送り下さいますよう、お願いいたしております。

ご返送の際は着払いとなってしまいますので、お手間ではございますがご協力いただけますと幸いです。

誠に勝手ながら、どうぞよろしくお願いいたします。

(*1)反物の端の証紙等が残っている本場結城紬などの産地織物、日本工芸会や国画会などに所属する作家作品、 龍村美術織物や川島織物など西陣の老舗の帯、 重要無形文化財に指定される染織品 、 糸や染めに拘った作家作品、など