銀座【帯5640】国指定重要無形文化財 喜如嘉の芭蕉布 八寸名古屋帯(証紙付)

三年もの間、丹精込めて育てた糸芭蕉から繊維を取りだし、細く裂き、一本一本糸を績み…伝統的な手法に基づく染織は例外なく苦労の多い作業の積み重ねではありますが、その中でも筆頭と思われるものが芭蕉布です。こちらは昔ながらの工程をそのまま守り、その技術が国の重要無形文化財に指定される喜如嘉の芭蕉布の八寸名古屋帯。経糸にやや色を薄めた亜麻色の糸を、緯糸に鉄紺色や枯草色を添えた横段と共に、緯糸浮織や手花織によって「いつの世までも」の意を含んだお馴染みのモチーフや繊細な菱文が表現されています。糸に乗せた静かな彩りが浮織りによって強調されることで、素朴な芭蕉布に小さな花が咲いたような可憐な華やぎが生まれていますね。受け継がれた技術を守りつつ、更にその美しさの可能性を追究なさる作り手さんによる作品は、芭蕉布独特の布味の清々しさとともに、しっかりと時代を捉えた洗練をも感じさせます。芯の入らない軽やかな八寸帯は熱が籠もりにくく、夏場にはとてもありがたいものですが、素材が芭蕉となればその清涼感も格別ですね。この夏のお出かけにいかがでしょうか。

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銀座【帯5639】西陣 河合美術織物製 袋帯「唐錦菱取亀甲松文」(新品 余り布 西陣証紙 紙札付)

色を薄めた薄群青色が近いでしょうか。花菱の地紋が浮かぶ、やや紫みを帯びたごく淡い青系の地に白に金銀糸、同じく薄群青色によるシャープな菱文を配した袋帯です。ひとつひとつの菱は、三角形にアレンジした松葉を組み合わせたモダンな形状。爽やかなブルーと煌めく金銀糸でまとめられた景色が、装いに洗練された清涼感を運んでくれます。格高の小紋や紋付、訪問着などに合わせて、お呼ばれや改まったお出かけに活躍してくれそうですね。表地帯裏地共にさらりとした手触り、張りのある薄手の地風で仄かな透け感がございますが、しっかりめの芯が入った仕立てです。基本的には真冬を除き、気温や体感に合わせてスリーシーズンお使い下さいませ。こちらはフォーマル帯ではとりわけ定評のある西陣 河合美術織物織物さんの作、この機会にどうぞご覧くださいませ。

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銀座【帯5638】小千谷夏紬地 紗合わせ 染名古屋帯 白緑色 流水に楓の図(畳紙 余り布付)

白緑色が近いでしょうか。ごく淡い青みがかった緑系の地に白く観世水を置き、金銀彩の楓の葉を描いた小千谷のごく薄い紗紬をふわりと重ねた紗合わせの名古屋帯です。2枚の薄布を合わせることで、奥行きのある一枚の画が完成する、という大変凝ったかたちのお品。柔らかく透ける夏紬の質感、縦に走る細やかな節が水の流れのようにも見立てられ、水面に静かに浮かぶ楓の葉の、儚いほどの軽やかさが見事に映し出されていますね。上品な古典美が光る染め帯の優品、紗合わせ独特の優雅な存在感が、装いに清澄な風を運んでくれることと思います。ドレッシーな織りから小紋、軽い社交着などに合わせて、単衣時期から夏を通して様々な場面でお楽しみくださいませ。

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銀座【帯5637】龍村平蔵製 紗 本袋帯 銘「宝鏡唐華文」

贅を尽くした帯の代名詞とも言える「龍村平蔵製」の本袋帯は、西陣の名門 龍村美術織物さんと高島屋さんの共同制作による特別な逸品、龍村錦帯として扱いも限られる最高峰のブランドですね。上代の宝物から名物裂、南蛮由来など出自も様々な多彩かつ個性的なモチーフが自在に用いられていますが、今回のご紹介は銘「宝鏡唐華文」本袋帯。象牙色が近いでしょうか、仄かに黄みを含んだオフホワイトの紗を背景に金銀や鶸、萌黄、薄花、鳩羽など美しい色をのせたラメ糸を散りばめて、ゆったりと半円型の唐花文が表現されています。小さな蝶を添えたエキゾティックな草花文は古鏡に施された装飾でしょうか、精緻な織りで細やかに表現された華麗なモチーフが、選び抜かれた贅沢な糸ならではの美しい発色や煌めきと共に輝くような存在感を放っていますね。清涼かつ重厚な趣を備えた稀少な龍村平蔵製の夏のフォーマル帯、紋付や訪問着、色留袖など夏の社交の場の装いを晴れやかに引き立ててくれることと思います。

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銀座【帯5636】越後上布 八寸名古屋帯

色を薄めた亜麻色が近いでしょうか。素材そのもののような淡いベージュ系の地に、鈍い黒色と深い濃紫色の2色で、不規則な細縞と円弧をゆったりと組み合わせた幾何文を配した八寸名古屋帯です。こちらは経糸緯糸共に稀少な手績みの苧麻糸を用い、手機で丹念に織り上げられた国の重要無形文化財指定 越後上布。芯の入らない八寸は、盛夏にも熱がこもらず快適な締め心地をお楽しみ頂けますが、夏衣の最高峰と呼ばれる越後上布ならばその涼しさも格別ですね。着尺とはまた趣きが異なる太めの糸から生まれたさっくりとして野趣豊かな地風、枯れた彩りを用いたシンプルモダンな景色が、上布や夏紬など盛夏の装いを清々しく引き立ててくれることと思います。一見素朴ながら、人の手と時間を惜しみ無く費やした布ならではの確かな力を宿した逸品。しばし暑さをも忘れさせてくれるひんやりとした手触りを、どうぞご自身でお確かめくださいませ。 

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銀座【帯5635】龍村平蔵製 紗 本袋帯 銘「獅噛太子文」

贅を尽くした帯づくりで知られる西陣 龍村美術織物さんのお品の中でも、「龍村平蔵製」本袋帯は高島屋さんの共同制作による最高峰ブランドとして、龍村錦帯の名で特別な扱いとなっていますね。古今東西出自も多種多彩なモチーフが、高度な織技を駆使して表現されていますが、今回のご紹介は夏の本袋帯で銘「獅噛太子文」。龍村さんの説明によれば、伝聖徳太子所用とされる法隆寺裂に「太子間道」と呼ばれるものがありますが、その太子間道の木目文様をアレンジして、獅子がカッと口を開けているかのような獅噛文様を表現した意匠を「獅噛太子文」として創作したものとのこと。背景はやや緑みを強めた納戸色が近いでしょうか。深みのある緑みの青地に、金銀の平箔糸や黄丹色、鈍い支子色の箔糸など彩り美しい贅沢な糸遣いで、複雑に揺れる経絣風のモチーフが織り出されています。フォーマルに寄りすぎずともよく知られた名裂ならではの高い格調を備え、格高の小紋から紋付、訪問着などの装いを清々しく引き立ててくれることと思います。さっくりと軽めに織り上げられた龍村さん独特の夏素材はとてもしなやかで扱いやすく、お太鼓も美しく決まりますね。単衣から夏を通してお出かけやお呼ばれなど幅広い場面でお楽しみくださいませ。

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