
銀座【着物2835】宮古上布
銀座【着物2835】宮古上布
すっと風が通る優しい張りや仄かに透けるさらりとした地風…着姿そのものが清涼感を誘う上布の装いは、日本の夏の風物詩ですね。こちらは沖縄の宮古島で生産されている宮古上布。苧麻から繊維を取りだし、苧績みと呼ばれる糸作り、そして絣締めと染織、製織…気の遠くなるような時間と手間をかけ、扱いの難しい贅沢な手績みの苧麻糸のみで織り上げられた布・宮古上布は、気品香る美しさと夏衣としてこの上ない着心地から、夏織物の最高峰として知られています。こちらは製織されてからやや年月を経たものと思われる一枚。無地場を生かし、繊細な経緯絣で緩やかな水紋が織り出されています。精緻な絣が敷き詰められた現代の宮古上布や、彩り豊かな草木染めの洗練とはまた趣きが異なるものですが、クラシックでどこかゆったりとした景色も穏やかで良いものですね。ぜひこの機会にお手に取ってご覧くださいませ。