銀座【帯3543】浦野理一作 縮緬地 染名古屋帯 葡萄の図
銀座【帯3543】浦野理一作 縮緬地 染名古屋帯 葡萄の図
やや赤みを控えた白茶色が近いでしょうか、こっくりとしたベージュの縮緬地に金箔や焼箔を散らし、重ねて大胆な構図でゆったりと葡萄が配された染め帯です。こちらは日本各地の紬織から紅型や藍染め、そして手描友禅等々あらゆる技法に対する深い理解をもとに、極上の素材と丹念な手仕事による贅沢な着物や帯を遺された染織家・浦野理一さんの作。この方の手描友禅のお品は小袖を思わせる華麗な訪問着に代表されますが、帯のかたちとなりましてもその迫力は変わることなく、袋帯と並べても遜色のない重みを感じますね。箔をふんだんに用いていますが、焼箔の寂びた趣きが金箔の華やぎを程良く抑えており、画像のような紬に合わせてもすっと受け止めてくれる懐の広さを備えたお品。装いの主役となる存在感を持ちながらも、合わせる着物次第で様々な表情をお楽しみ頂けそうです。段々とご紹介の機会も少なくなってきている浦野さんの作、この機会にいかがでしょうか。