
銀座【着物2956】浦野理一作 経節紬 絵絣 灰青色 幾何文
銀座【着物2956】浦野理一作 経節紬 絵絣 灰青色 幾何文
日本各地の伝統的な染織技法やその歴史についての深い理解をもとに、吟味された素材と妥協のない仕事によって、その一つ一つを最高のかたちで再現なさった染織家・浦野理一さんの作品です。この方の着物や帯を語る際に欠かせないものが経節紬。経糸の大きな節があちこちに顔を覗かせる野趣のある布味が印象的な無地の着物や帯は、今も多くの方から愛されていますね。こちらは灰青色が近いでしょうか、僅かに青みを含んだ淡いグレイ系の地に滅紫や黒紅の緯糸で細やかな絵絣が一面に織り出された着物です。緯絣特有の優しい描線によって、水紋にも幾何文にも見える不思議なかたちがゆらゆらと浮かんでいるように表現されたお品。丹念な手仕事から生まれた力強い糸のちからが、シックな彩りが溶け込む落ち着いた景色に静かな存在感を与えています。温かみのある素朴な絣着物ながら、浦野さんが精魂込めた布ならではの高い品格を感じさせる美しい一枚、どうぞ長く大切にご愛用下さいませ。