銀座【着物3048】新田秀次作 無地紬 紅藍染 銘「尚武」(反端付)

銀座【着物3048】新田秀次作 無地紬 紅藍染 銘「尚武」(反端付)

戦後一旦は途絶えた紅花による染めを、大変な苦労の末に見事に蘇らせたことで知られる、米沢の新田秀次さんの作品です。英行さんへと引き継がれた新田さんの工房は現在五代目の源太郎さんの代となり、米沢を代表する機屋さんとして広く知られていますね。こちらはやや色を深めた湊鼠色が近いでしょうか、緑みや青みが溶け合う色の底から仄かな紅が滲んでくるような、ニュアンス豊かな彩りが美しい無地感覚の着物です。紅藍染の名の通り、紅花が持つ紅みと黄みの二つの色に藍を重ねて染められたお品と思われますが、男性にもお召し頂けそうな落ち着いた色みのなかに、微かに香る紅花の華がとても魅力的ですね。帯合わせも様々に、凛として清々しい着こなしをお楽しみ頂けることと思います。新田さんの紬は質の良い真綿糸ならではのふっくらとした風合いと輝くような絹のつやも大きな魅力。少しずつ光が明るさを増してゆく、これからの季節のお出かけにいかがでしょうか。