銀座【着物3072】浦野理一作 経節紬 枯野色 細縞

銀座【着物3072】浦野理一作 経節紬 枯野色 細縞

二段階ほど彩度を上げた枯野色が近いでしょうか、ほんのりと赤みを帯びた淡いベージュの地に葡萄茶色の細縞を走らせた着物です。こちらは日本各地に伝わる染織品やその技法についての深い理解を基に、ご自身の感性と妥協のない手仕事によってその一つ一つを贅沢なかたちで蘇らせた浦野理一さんの作品。この方が遺された着物や帯は、生産が終わって久しい今も多くの方に愛され続けていますが、中でも真綿から手でつむぎ出した太糸を手機でしっかりと織り上げた紬の数々は素朴な糸味に豊かな魅力があり、紬織物の原点を思わせるどっしりとして温かな存在感に心惹かれますね。糸の太さの不揃いさそのものを生かした縞はシンプルながら実に味わい深く、また粋になりすぎませんので着る方や年齢を問わず長くお楽しみ頂けますね。同じ浦野さんの無地の経節の帯はもちろん、個性の強い作家作品などもしっかりと受け止めてくれることと思います。ぜひこの機会にご覧くださいませ。