
銀座【着物3242】丹波布 単衣着物
銀座【着物3242】丹波布 単衣着物
やや明度を上げた柴染色が近いでしょうか。こっくりとしたベージュの地に藍色と濃藍色の格子を置き、細く白の横段を重ねた丹波布の着物です。手紡ぎの木綿に一部絹糸を添え、草木で染めて手織りした縞や格子の素朴な布はかつて「しまぬき」と呼ばれ、兵庫県の青垣町周辺で製織されていました。大正期に一度姿を消しながらも、戦後足立康子さんを中心とする方々の尽力で見事に蘇った稀少な織物・丹波布。丹精込めた手仕事から生まれるふくふくとして温かな風合いの布は、水を通すほどに着る人に柔らかく寄り添い、年月を経るほどに味わいを深めてゆくことと思います。こちらのような厚手の上質な木綿は単衣仕立てで冬も通してお召し頂けますね。心和む穏やかな色や質感は、これからの季節にはとりわけ美しく映えることと思います。日常の装いとして、永く親しくお召し下さいませ。