銀座【帯4148】本袋帯 草色 変わり七宝に唐獅子や牡丹の図 (松坂屋 染織名作展扱い)
銀座【帯4148】本袋帯 草色 変わり七宝に唐獅子や牡丹の図 (松坂屋 染織名作展扱い)
明度を落とした草色が近いでしょうか、柔らかな黄緑系の地色に七つの円がつくる変わり七宝を配し、金銀糸や橙に赤などの上品な色遣いで牡丹に唐獅子を置いた本袋帯です。円が重なる部分には菊花や亀甲花菱などの割付文が詰められており、精緻な織りによる華麗な世界が広がっています。花弁には洗柿色や淡藤色によるほんのりとした暈しも取り入れられており、随所に見られる繊細を極めた表現に驚かされますね。時代衣裳のコレクションでも知られる松坂屋が「染織文化財として後世に残り得る最高級の呉服を自主制作(松坂屋HPより) 」という趣旨で昭和10年に始まった染織名作展。こちらで扱われたお品は、選び抜かれた名門を同人に迎え、高い志のもと制作された逸品揃いです。重厚な織り味のお品ですが、触れてみれば本袋帯らしく実にしなやかで締め心地がよさそうです。牡丹に唐獅子の組み合わせは舞台でもお馴染みですが、厄介な身中の虫を退治してくれる牡丹花の下で楽しそうに戯れる獅子の姿は、どこかほのぼのとして愛らしく、特別な日の装いに相応しい晴れやかさに満ちていますね。ぜひお手元でご覧くださいませ。