銀座【着物3523】国指定重要無形文化財 喜如嘉の芭蕉布 着物(紙札付)
銀座【着物3523】国指定重要無形文化財 喜如嘉の芭蕉布 着物(紙札付)
沖縄の風土が育てる極上の素材 芭蕉布は、王族から庶民までこの地に住む全てのひとの身を包む大切な衣として伝えられてきたもの。戦後一旦は生産が途絶えてしまった状況から、良く知られる通り平良敏子さんを中心とする方々の尽力によって見事な復興を遂げた、沖縄の宝ものですね。材料となる糸芭蕉の栽培に三年を費やし、二百本もの木から取り出した繊維を細く裂いては結んで糸をつくり、絣を括り…機にかけるまでにも長い長い時間と手間をかけ、その後乾燥に弱く切れやすい糸を丹念に手機で織り上げることでようやく布となる芭蕉布。その技術は国の重要無形文化財に指定されています。今回のご紹介は棒形のアイスバーに由来するというケーキ柄の着物。ナチュラルな淡いベージュの地に楽しい棒アイスのかたちが、車輪梅の茶と琉球藍の絣による端正なモチーフとなって綺麗に整列しており、素朴ながらどこかモダンな絣が、この布の野趣ある美しさを力強く引き立てていますね。触れればひんやりと冷たく、独特のしっかりとした張りによって身体からふわりと離れ、熱を逃がし風を呼んでくれる清々しい布、この着物と一緒ならばどんな猛暑もさらりとくぐり抜けられそうです。