銀座【着物3537】宮古上布 着物 流水に花文(余り布他有り)
銀座【着物3537】宮古上布 着物 流水に花文(余り布他有り)
経緯共に細く細く手で績まれた極上の苧麻糸を用い、絣を括り、琉球藍で黒みを帯びるほどに深い藍色に染め上げ、手機で丹念に織り上げられた宮古上布です。極薄手ながら程良い張りを備えた布は触れればひんやりと冷たく、蝋を引いたような独特の光沢を放ち、暑気を払うような清冽な存在感を見せてくれます。近年では草木染を用いた美しい彩りの作品も見られますが、宮古上布といえば先ず思い浮かぶのは精緻な絣の地抜きによる優美な装飾文などのお品。今回のご紹介もそんな宮古上布らしい一枚です。緩やかな流れやくるりと巻いた渦のかたちは涼やかな水を思わせ、小さな花などが添えられた景色は一見どこかプリミティブな風でありながら実に洗練されています。宮古上布ならではの際立って繊細な布味と個性あるモダンなモチーフから生まれた、なんとも贅沢な世界。最高峰とされる美しい夏衣ならではの魅力を、ぜひお手に取ってお確かめくださいませ。