銀座【帯4475】人間国宝 宮平初子作 首里手花織 名古屋帯(反端 証紙付)
銀座【帯4475】人間国宝 宮平初子作 首里手花織 名古屋帯(反端 証紙付)
明度を落とした麹塵色が近いでしょうか。灰みがかった暗い黄緑系の地に同じ緑系、芥子色系のグラデーション、そして淡いブルーを小さく効かせて、横段に菱文や愛らしい花が並べられた名古屋帯です。こちらは、国の重要無形文化財「首里の織物」の技術保持者 宮平初子さんの作。戦争によってあらゆるものが失われた沖縄の地で、宮平さんは琉球王朝の伝統と格式を伝える「首里の織物」の復元・復興に心血を注ぎ、第一人者として様々な技術を駆使した美しい作品を遺されました。琉球王府の貴族や士族の衣服として洗練を極めた首里織は、その技法も幅広く、花倉織、首里花織、ロートン織、手縞、綾の中、総絣など様々ですが、今回のご紹介はふっくらとした太糸を刺繍のように浮き上がらせる手花織によるお品。琉球藍や福木、紅露 楊梅、ラックダイに茜など純天然染料染による美しい彩りをすっきりと調和させて、どこか北欧のステッチを思わせるような端正なモチーフが表現されています。洗練された色遣い、緻密で完成度の高い織りの景色にこの方の卓越した技量が光る一点、ぜひお手に取ってご覧くださいませ。