
銀座【着物3668】西村源護作 本場久米島紬 ゆうな染 着物(反端 証紙付)
銀座【着物3668】西村源護作 本場久米島紬 ゆうな染 着物(反端 証紙付)
2004年に国の重要無形文化財にも指定された久米島紬は、琉球王府以来の技法をそのままに、糸染めから織りまでの工程の殆ど全てを織り手が一人でこなす、紬の原点ともいえる織物ですね。こちらは透明感のある淡いグレイが印象的なゆうな染めの着物。清々しい彩りを背景に草木を染料に用いた黒みがかった焦茶を用いて、階段状のバンジョー柄を組み合わせた幾何文にハナアーシとトゥイグワーの絣を重ねたモチーフが表現されています。手の込んだ意匠が高度な技術で見事に織り出されたお品、仄かな赤みを帯びた絣足を残しながらすっきりと浮かぶそれぞれのかたちに、久米島紬らしい穏やかな温かみを感じますね。こちらは西村源護さんの作、確かな仕事や端正な絣の表情に、日本工芸会で活躍なさった作り手さんらしい洗練が光る優品です。ゆうな染めの澄んだお色には、泥染めの穏やかな黒とはまた趣きの異なる独特の魅力があり、春秋の頃にはその爽やかな美しさが一層映えることと思います。季節の染め帯や工芸色豊かな八寸などを合わせて、晩秋のお出かけにいかがでしょうか。