銀座【着物3715】読谷山花織 着物(反端 証紙付)

銀座【着物3715】読谷山花織 着物(反端 証紙付)

黒緑色が近いでしょうか。黒みを帯びるほどに色を深めた黄緑系の地に黄唐茶から練色の細い暈かし縞を配し、間には精緻な緯浮花織によって白練色や浅黄色、赤朽葉色などの鮮やかな彩りを小さく煌めく星のように重ねた読谷山花織の着物です。明治半ばに一旦は技術を失いながらも、のちに人間国宝となられた故 与那嶺貞さんが大変な苦労の末に見事に復元なさったことで良く知られるこの織物は、丁寧な手仕事の温かみがうれしい沖縄の染織品の中でも、その清楚な美しさでとりわけ多くの方から愛されていますね。赤や黒を絡めた杢糸を添えた縞、小さな絣、整然と並ぶ花織など様々な技法を組み合わせて表現された端正な景色に、琉球王府の御用布としての歴史と気品が香るお品、どれほど繊細な仕事が為されたお品であるかは、端布の裏側に隠されたたくさんの緯糸からもおわかりいただけることと思います。藍地とはまた趣きの異なるシックな色遣いに現代的な洗練が光る一点、ぜひお手に取ってご覧くださいませ。