銀座【着物3751】松原与七作玉藍染古代小紋流水に梅に亀（反端付落款入）

ゆらゆらとした水の流れに愛らしい梅花の枝や小さな亀を添えて、麗らかな春景色を表現した小紋の着物です。こちらは長板中形の人間国宝松原定吉さんの十男としてその技術を引き継ぎ、日本工芸会正会員として優れたお仕事を続けてこられた松原与七さんの作。定吉さんの高度な技を守り継ぐ松原家の工房は、澄まし建てと呼ばれる手法による独特の色に特徴があり、藍ならではの色の力はそのままに柔らかな明るさと透明感が印象的ですね。こちらもその個性ある彩りが冴える一枚。裏面にも染められたシンプルな大小の水玉文を仄かに映した柔らかな白、繊細なモチーフをすっきりと象る淡いブルーのコントラストが実に爽やかです。長板中形の精緻な技から生まれる清々しい景色に江戸の粋が香る名品、帯合わせも様々に季節の風情あふれる装いをお楽しみ下さいませ。