
銀座【着物3758】本場黄八丈 格子文(反端 証紙付)
銀座【着物3758】本場黄八丈 格子文(反端 証紙付)
本場黄八丈の色は八丈刈安・椎と泥染め・マダミから得た三色。島に自生する草木を染料とした堅牢で美しい色は、江戸期の頃から長く愛され続けてきました。こちらはそれぞれ大変に手のかかった染めから生まれた彩りを組み合わせ、金茶を背景に黒に鳶、細く白を添えたシンプルな格子を置いた着物です。繰り返し丹念に染め上げられた黄八丈の糸は、どのお色目も眩しいほどの光沢が印象的で、とりわけ平織りのお品にはその輝きがストレートに映し出されていますね。今回のご紹介はごく精緻な綾織りによって微細な入れ子菱のかたちが連ねられた「まるまなこ」と呼ばれるもの。繊細な織りは布の表面に複雑な陰影を生み、この糸のあふれんばかりの美しさを一旦は抑え、改めて布の底から柔らかく引き出しています。染め織り共に手間暇惜しまぬ確かな仕事が尽くされた布、見事な発色はもちろんその風合いの心地良さは、袖を通す度に着る人に確かな満足を運んでくれることと思います。春の明るい光に朗らかに映える黄八丈、ぜひご覧くださいませ。