
銀座【帯4640】国画会 ルバース ミヤヒラ吟子作 首里手花織 名古屋帯(反端 証紙付)
銀座【帯4640】国画会 ルバース ミヤヒラ吟子作 首里手花織 名古屋帯(反端 証紙付)
沖縄県指定無形文化財「本場首里の織物」の技術保持者として、また国画会会員として活躍なさったルバース・ミヤヒラ吟子さんの作品です。琉球王府の貴族や士族の衣服として洗練を極めた首里織はその技法も幅広く、花倉織・首里花織・道屯織・手縞・綾の中・総絣など様々ですが、今回のご紹介は首里手花織による名古屋帯。やや明度を落とした赤朽葉色が近いでしょうか、草木染による色を深めた鈍い橙系を背景に同系の濃淡色で手花織によるシンプルな幾何文様が配されています。太めの絹糸の色や光沢が生きる刺繍のようにふっくらとした織りが手花織の特徴ですが、色の系統を揃えてすっきりと表現された景色は端正な織り味とも相俟ってとても洗練されており、可愛らしさとはまた異なる磨き抜かれた工芸色が装いを趣豊かに彩ってくれますね。この方は母である人間国宝・宮平初子さんから受け継いだ多彩な首里織の技術に、フランスの織物の研究で培ったエレガントな感性を重ね合わせた高雅な着物や帯の製作で良く知られ、首里織の正統を継承なさる大きな存在でいらっしゃいましたが、数年前にまだ60代のお歳で逝去されました。遺された稀少な作品を、長く大切にご愛用頂けましたらと思います。