銀座【着物3763】東郷織物製 薩摩絣 練色 幾何文(反端 証紙付)

銀座【着物3763】東郷織物製 薩摩絣 練色 幾何文(反端 証紙付)

淡い練色が近いでしょうか。仄かに黄みを帯びたオフホワイトの地に黒色の極細かな亀甲絣を詰め、さらに精緻な蚊絣による亀甲花菱や七宝など様々な割付文を置いた長方形が飛び柄に配された薩摩絣の着物です。極細い番手のエジプト木綿糸を用いて手機で丹念に織り上げられる薩摩絣は、木綿織物の最高峰として名高い布。滑りが悪く湿度でも狂いが出やすい木綿糸の難しさを、東郷織物の永江明夫さんが長年の研究の末に乗り越え完成させた織物で、木綿の認識を覆すような滑らかな風合いと気品豊かな表情で私たちを魅了します。きりりとした印象の正藍染の綿薩摩もすばらしいものですが、白薩摩には木綿らしい素朴な温かみがより際立つように思います。僅かな乱れもなく整然と絣が並ぶ景色の緊張感を、この色からふと香る女性らしいもの柔らかな趣きが程良く和らげていますね。極上の質感と端正な絣に、贅沢に手を掛けられた織物ならではの風格が滲むお品、季節の帯を合わせて、春のお出かけにいかがでしょうか。