銀座【着物3778】本場黄八丈 綾織 着物 鈍色 格子(反端 証紙付)

銀座【着物3778】本場黄八丈 綾織 着物 鈍色 格子(反端 証紙付)

八丈島に伝わる黄八丈は、島に自生する草木と泥染めによる金茶、樺色、そして黒の3色の糸を用い、手機で織り上げられる絹織物です。八丈苅安、椎、マダミを材として、多大な手間と体力を要する作業を20回から40回も繰り返すという染めから生まれる美しく堅牢な色は、江戸期の頃から長く愛されてきました。今回のご紹介はそれぞれ大変に手のかかった染めから生まれた彩りを組み合わせた格子柄の着物で、精緻な綾織りによって微細な入れ子菱のかたちが連ねられた「まるまなこ」と呼ばれるお品です。地色は鈍色が近いでしょうか。経糸には芥子色と銀鼠色と樺色の縞を、緯糸には温かみのある黒色と芥子色を用いたシンプルな格子ですが、緯糸の黒糸が象る小さな菱を一面に敷き詰めることで個性ある色同士のコントラストを程良く抑え、複雑な陰影を添えながらこの布の気品ある美しさを引き出していますね。染め織り共に手間暇惜しまぬ確かな仕事が尽くされた布、見事な発色はもちろんその風合いの心地良さは、袖を通す度に着る人に確かな満足を運んでくれることと思います。春の明るい光に朗らかに映える黄八丈、ぜひお手に取ってご覧くださいませ。