銀座【着物3782】草紫堂製 南部絞紫根染 着物(余り布付)

銀座【着物3782】草紫堂製 南部絞紫根染 着物(余り布付)

古くから南部地方に伝わる茜染めと紫根染めを守り続ける盛岡の工房・草紫堂さんの着物です。こちらの紫根染は熟練の技術を持つ市内近辺在住の女性が一つ一つ時間をかけて手で絞り、染料としてとりわけ稀少性の高い紫草の根を用いて繰り返し染められます。手のかかる入念な仕事を積み重ね、更に仕上げの後に数年寝かせることでようやく目にすることのできる紫根の色はやはり特別なもの。穏やかな華を備えた上品な女性らしさに、どなたも魅せられることと思います。今回のご紹介は、見事な絞りによって表現された大輪の菊花が深い紫の場を埋め尽くす、草紫堂さんのお品の中でもとりわけ手のかかった大作です。色の系統としては温かみある象牙色と明度を落とした滅紫色が近いでしょうか。衣桁に掛けて眺めてみれば、圧倒されるような迫力ある美しさですが、身に纏えばすっと着る人に寄り添って、柔らかく清楚な表情が生まれます。細やかな絞りに沿って気品豊かな紫の色がほんのりと滲む極上の小紋。ぜひお手にとってご覧いただきたく思います。