銀座【着物3920】加藤改石作 本場牛首紬地 訪問着(反端 証紙付)

銀座【着物3920】加藤改石作 本場牛首紬地 訪問着(反端 証紙付)

紅消鼠色が近いでしょうか。灰みがかった暗い紫の地に染疋田の雲取りや明度を落とした白橡色の場を取り、四季折々の花木と共に、俯瞰するかたちで街並みやそこに暮らす人々の姿などの風景図が細やかに表現された訪問着です。潤色や鉄御納戸色、空五倍子色など統一感のあるシックな彩りでまとめられたお品、こちらは稀少な加藤改石さんの工房製の牛首紬が染め下地に用いられています。表情豊かな独特の織り味を持つ牛首紬は、釘抜きとも呼ばれる堅牢さを備えており、程良い張りのある軽くしなやかな布は、着心地の良さでも定評がありますね。貴重な玉繭約60個からのべ引きした糸を緯糸に、同じく単繭約80個から引いた糸を経糸に用いて、高機で丹念に手織られた加藤さんの牛首紬は、経緯共にたっぷりと空気を含んだ単糸を用いることでよりふくよかで弾力性のある風合いを生みだしています。小さな節があちらこちらから顔を出す趣深い布味が、精緻な色柄に一層の奥行きを持たせる贅沢な一枚、この機会にぜひお手に取ってご覧くださいませ。