銀座【着物3951】浦野理一作 経節紬 利休茶色 無地(胴抜き仕立て)
銀座【着物3951】浦野理一作 経節紬 利休茶色 無地(胴抜き仕立て)
真綿から人の手で丹念につむぎ出される節のあるふくよかな糸。この味わい深い太い節糸を用いた経節紬は、浦野理一さんの代表的な作品として良く知られていますね。糸作りのみならず製織も困難なその仕事は伝えられることなく途絶えていますが、のこされた布は年月を経た今も輝きを失わず、手に取る度にその温かな表情に魅了されます。今回のご紹介は、やや明度を落とした利休茶色が近いでしょうか。灰黄みを帯びたベージュのお色目が実にシックな趣きの無地の着物です。合わせる帯次第で様々な場面で活躍してくれる上質な無地紬は、現代のワードローブに欠かせないアイテムとなっていますが、中でも浦野理一さんの経節紬は別格の力を備えた一点。素朴で野趣ある布味は一般的な紬とは全く異なるどっしりとした存在感があり、作家作品など個性ある帯もしっかりと受け止め、引き立ててくれますね。秋深まるこれからの季節には一際豊かな景色を見せてくれるであろう、枯れた彩りが美しい名品を、ぜひこの機会にご覧くださいませ。
※胴裏をつけない胴抜きの仕立てとなっております。