銀座【帯4905】青戸柚美江作 出雲織 かる茅染 名古屋帯(証紙付)

銀座【帯4905】青戸柚美江作 出雲織 かる茅染 名古屋帯(証紙付)

古くから木綿絣の産地として知られる山陰地方。弓浜や倉吉、広瀬などの絵絣が広く知られていますが、中でもとりわけ個性豊かなものづくりで注目される方が「出雲織」の青戸柚美江さん。鳥取県安来市にて伝統的な技術を基本としながら、木綿に限らず絹や天蚕、蓮糸など様々な素材を用い、手紡ぎの糸を草木や本藍で染め、手機にて織り上げた力強い着物や帯を世に出しておいでです。今回のご紹介は風合い良い木綿糸でシンプルな絣格子を表現した名古屋帯。共にやや彩度を上げた淡黄色と玉蜀黍色が近いでしょうか。こっくりとして柔らかな黄色系の濃淡二色を横段と経絣に置き、茶鼠色の経縞と練色の格子を重ねています。かる茅染と証紙に記載されていますが、刈茅(カルカヤ)はススキに似たイネ科の植物で、刈安などと同様に黄色の染料として使われる植物とのこと。緯糸に通した淡い黄色の糸が繋ぐ景色は温かみある彩りが大らかに溶け合い、ふと稲穂が揺れる秋の田を思い起こさせます。綿を育てるところから始まる青戸さんの木綿織物は出雲織の原点。人の手が惜しみ無くかけられた贅沢なお品のみが持つ奥深い美しさを、どうぞご覧くださいませ。