銀座【帯4914】国画会 ルバース ミヤヒラ吟子作 琉球古代織 名古屋帯(反端 証紙付)
銀座【帯4914】国画会 ルバース ミヤヒラ吟子作 琉球古代織 名古屋帯(反端 証紙付)
沖縄県指定無形文化財「本場首里の織物」の技術保持者として、また国画会会員として活躍なさったルバース・ミヤヒラ吟子さんの作品です。琉球王府の貴族や士族の衣服として洗練を極めた首里織はその技法も幅広く、花倉織・首里花織・道屯織・手縞・綾の中・総絣など様々ですが、今回のご紹介は首里花織による名古屋帯。灰茶色が近いでしょうか、やや朱みを含んだ落ち着いた茶を背景に地色と同じ灰茶色から薄香色、蒸栗色へ、そして柳鼠色と青白橡色のグラデーションを効果的に用いながら、緯糸浮織りによってすっきりとモダンなモチーフが表現されています。紬糸のマットな光沢や質感を生かした端正な織りの景色が印象的なお品、完璧に整えられた密度の高い織り、穏やかな調和を見せる温かな彩りなど、磨き抜かれた技量と感性が帯という小さな世界にもはっきりと映し出されていますね。この方は母である人間国宝・宮平初子さんから受け継いだ多彩な首里織の技術に、フランスの織物の研究で培ったエレガントな感性を重ね合わせた高雅な着物や帯の製作で良く知られ、首里織の正統を継承なさる大きな存在でいらっしゃいましたが、先年まだ60代のお歳で逝去されたとのこと。遺された稀少な作品となってしまいました。大切にご愛用頂けましたらと思います。