
銀座【帯4915】鈴木紀絵作 染名古屋帯
銀座【帯4915】鈴木紀絵作 染名古屋帯
長く国展にて心弾む作品を披露して下さった染色作家・鈴木紀絵さんの作品です。この方は絞りや型絵染め、手挿しなど様々な技術を自由に取り込み、動植物が遊ぶのどかな世界を表現なさいましたが、こちらもそんな鈴木さんらしいほのぼのとした作風の名古屋帯。密度の異なる二種類の織りによって格子を置いた枯色の紬地に、ふんわり浮かぶ優しげな花を添え、小枝に並んで仲良くさえずる小鳥たちの姿が生き生きと描かれています。柔らかく滲む絞りで白く抜いたかたちに、軽やかな筆によって淡黄色や遠州茶、千歳茶に灰青など静かな彩りが重ねられたお品。絵本のような心和む景色には、素敵な物語が隠されているようですね。童心をいつまでも失わない鈴木さんならではの温かな個性が、紬や小紋などの装いに女性らしい上品な甘さを添えてくれることと思います。秋のお出かけにいかがでしょうか。