銀座【帯4986】浦野理一作 縮緬地染名古屋帯 桔梗鼠色 松に丹頂鶴の図
銀座【帯4986】浦野理一作 縮緬地染名古屋帯 桔梗鼠色 松に丹頂鶴の図
やや明度を落とした桔梗鼠色が近いでしょうか。紫みをほんのりと溶け込ませたグレイの縮緬地に金彩をふんだんに用いて、苔むした松の古木の間を飛び交う丹頂鶴の姿が描かれた、格調高い染め帯です。こちらは日本各地の紬織から紅型や藍染め、そして手描友禅等々幅広い技法への理解をもとに、極上の素材と丹念な手仕事による贅沢な着物や帯を遺された染織家・浦野理一さんの作。この方の手描友禅のお品は小袖を思わせる華麗な訪問着に代表されますが、こちらのような作品を手に取りますと、帯という小さな面積の中にもその圧倒的な迫力が損なわれることなく引き継がれていることを実感します。褐返色の濃淡を暈した葉に海老茶色の幹で彩られた重厚な松、鳩羽色から浅紫色に金彩を重ねた美しい丹頂…全体に重ねられた煙るような金のいろがしぼの深い縮緬の陰影と共に繊細に煌めき、染め帯ながら少し改まった装いにも通用する晴れやかな格調を感じさせます。おめでたいモチーフですのでお正月のお出かけにも活躍してくれそうですね。上質な無地紬から格高小紋、付下げなどの装いに合わせて、気品豊かな大人の装いをお楽しみ下さいませ。