銀座【着物4035】四代目上野真作 訪問着 鳥の子色 茶屋辻文(落款入)

銀座【着物4035】四代目上野真作 訪問着 鳥の子色 茶屋辻文(落款入)

僅かに彩度を上げた鳥の子色が近いでしょうか。淡く優しいクリームイエローを背景に、水浅葱や錆鼠、藍鼠や百入茶など藍周辺の様々な彩りを使い分けて、松に菊、梅に秋草など折々の花木と共に鄙びた草葺きの家屋などが繊細に表現された訪問着です。こちらは京友禅の名門・上野家の四代目として活躍なさる上野真(二代目上野為二)さんの作品。この方は友禅染の技術で重要無形文化財保持者に認定された祖父 上野為二さんの作風を汲み、茶屋辻など典雅な風景を中心とする精緻な糸目友禅の作品を、究極の技術をもって世に出しておいでです。今回のご紹介はこの方の真骨頂とも言える、伝統的な茶屋辻文様が丹念に表現された贅沢な一枚。所々紫鼠色や灰茶色、杏色などの控えめな差し色を効果的に取り入れながら、茶屋辻の王道である藍を主調とする心洗われるような清々しい景色が、この方ならではの端正な筆によって見事に描き上げられていますね。どのような場面でも安心してお召しいただける、気品に満ちた正統派の社交着、ぜひこの機会にお手に取ってご覧くださいませ。