銀座【帯5002】津軽こぎん刺し 京袋帯
銀座【帯5002】津軽こぎん刺し 京袋帯
明度も彩度もぐっと落とした濃藍色が近いでしょうか。麻の質感とも相俟ってやや枯れた趣きを醸す深い藍色の地に、柔らかな白の木綿糸によって一面に刺し子が施された京袋帯です。津軽地方に伝わる「こぎん刺し」はもともと、麻で織られた小幅の布に補強保温のため木綿糸で刺し子をいれたもの。厳寒の地に生きる津軽の人々の智恵から生まれたこぎん刺しでしたが、作り手の女性たちによる工夫と美意識によって洗練され、多くの美しい幾何文様が生み出されました。濃い藍色と温かみのある木綿の白のコントラストが清々しい、手仕事の優しさが滲む工芸色豊かなお品ですね。こちらは帯全面に端正な文様を浮かべたとりわけ贅沢な一点、しっかりとした厚手の麻地ですので、真夏以外でしたら季節を問わず、木綿や紬などの装いを趣深く引き立ててくれることと思います。ぜひこの機会にご覧くださいませ。
※袋帯と同じ形状ですが、一重太鼓としてお使い頂く名古屋帯と同じ長さの帯です。