銀座【帯5013】吉野織染分 九寸織名古屋帯(余り布付)
銀座【帯5013】吉野織染分 九寸織名古屋帯(余り布付)
戦後急激に衰えた民芸織物や工芸的染織を支え育て、今の時代へと繋いだ柳悦博さん。今では大変稀少になってしまった国産の絹を用い、撚糸や精錬の段階からの工程を全て自ら手掛けるそのお仕事は、悦博さんから次の代の崇さんへ、そして晋哉さんへとしっかりと受け継がれ、こちらの工房の妥協のない究極の手仕事から生まれる着物や帯は長く変わらぬ高い評価を受けていますね。こちらは特に証するものはございませんが、柳晋哉さんの作として入荷したお品で、滅紫と象牙色、そして明度を上げた消炭色の三色で段替わりに染め分けた地に、精緻な吉野織による格子文が重ねられた九寸名古屋帯。様々な美しい色遣いで制作されている、柳さんの工房がお得意とする作品ですね。シンプルな構成でありながら、高度な技術による端正な織りの表情、また選び抜かれた彩りを載せて深みある光を放つ上質な絹糸による質感や布味は、やはり作家作品ならでは、と思わせる洗練と確かな存在感を備えていますね。木綿や紬織りの着物はもちろん、格高の小紋など柔らかものの装いも凛と引き締めてくれる一点、ぜひお手に取ってご覧下さいませ。