銀座【帯5020】首里花織 名古屋帯

銀座【帯5020】首里花織 名古屋帯

琉球王府の貴族や士族の衣服として洗練を極めた首里織はその技法も幅広く、花倉織・首里花織・道屯織・手縞・綾の中・総絣など様々ですが、今回のご紹介は首里花織による名古屋帯。墨色が近いでしょうか、わずかな赤みを含んだ静かなグレイを背景に藍の濃淡色や薄香色、蒸栗色、仙斎茶色や高麗納戸色など個性的な彩りのグラデーションを効果的に用いながら、緯糸浮織りによってすっきりとモダンなモチーフが表現されています。こちらは沖縄県指定無形文化財「本場首里の織物」の技術保持者として、また国画会会員として活躍なさったルバース・ミヤヒラ吟子さんの作品。紬糸のマットな光沢や質感を生かした端正な織りの景色がとても印象的ですね。完璧に整えられた密度の高い織りによって、選び抜かれた彩りが静かに響き合う世界に、磨き抜かれた技量がはっきりと映し出されています。この方は母である人間国宝・宮平初子さんから受け継いだ多彩な首里織の技術に、フランスの織物の研究で培ったエレガントな感性を重ね合わせた高雅な着物や帯の製作で良く知られ、首里織の正統を継承なさる大きな存在でいらっしゃいましたが、先年まだ60代のお歳で逝去されたとのこと。遺された稀少な作品を、大切にご愛用頂けましたらと思います。